断熱・気密・防湿を施工する際にチェックしておきたい基本的な4つのこと

断熱材

断熱材にはさまざまな種類があり、費用から断熱効果まで千差万別です。

 

一方で、いかに高性能な断熱材を使ったり分厚い断熱材を入れたりしても、施工そのものがいい加減になってしまうと断熱効果は半減してしまいます。

 

ここでは断熱・気密・防湿を施工する際にチェックしておきたい基本的なことを4つ挙げてみます。

1 隙間なく施工すること

まず何よりも基本的なことは、隙間なく施工できなければ意味がないということ。

 

隙間が空いてしまうとそこから熱が伝わってしまいます。一般的にマット状の断熱材は実際に入れる幅よりも少し大きめ(5〜10mm程度)にカットして充填します。一方、ボード状の断熱材は正確に切断する必要があります。

 

2 気流止めを忘れない

軸組工法では気流が通る通路を防ぐ(気流止め)することが、お家の断熱効果を高める上でとても重要な役割を果たします。

 

古い住宅や気流止めが不十分な施工の場合、それが原因で内部結露が発生することがあります。

 

3 防湿気密シートの扱い

シート状の防湿気密シート(ベーパーバリア)を張る際には、30mm以上張り合わせた上に200〜300mm程度の間隔でタッカー止め(ホッチキスのような器具で固定すること)を行います。

 

端の部分は乾燥木材か石膏ボードで押さえる、もしくは気密テープなどで張り押さえます。

 

4 気密の工事は習熟が必要

建物の床面積1平方mあたりのすき間面積(平方cm)のことを「相当すき間面積(C値)」と言います。

 

C値が小さいほどすき間風が入らず、気密性は高くなり、エネルギーロスも少なくなります。したがって一般的にはC値が少ないほど良いとされています。

 

C値の低さを競い謳い文句にする住宅会社が多くありますが、気密工事は工事を行い気密測定で結果を確かめるといった方法で、何度も試行錯誤をしながら経験を積んで習熟していく必要がある、高度なタイプの工事です。その意味ではいかに熟練の経験を積み重ねた職人がいるかも重要なポイントとなります。